「いらっしゃいませ」が言えない中国人を君ならどう教育する?イトーヨカドー中国進出ストーリー(開店後編)

「いらっしゃいませ」が言えない中国人を君ならどう教育する?イトーヨカドー中国進出ストーリー(開店後編)3

前回は「いらっしゃいませ」が言えない中国人を君ならどう教育する?イトーヨカドー中国進出ストーリー(開店準備編)を紹介しました。
今回は「開店後編」を紹介します。
ようやくこぎつけた開店。しかし、まだまだ苦難は続くのでした。

トイレの紙、ゴミ箱、そして便器まで盗まれる

1997年11月、イトーヨーカドーの中国1号店が四川の成都にオープン。
開店前から大勢の人が集まっている。成都初の「日式百貨店」という物珍しさから、地元マスコミがTVで放送した効果もあった。
そして開店。
「いらっしゃいませ」とお客さんに挨拶している従業員を見て日本人スタッフは感激していた。
人の数が凄まじくエスカレータやエレベータの故障が発生する等、夜10時の閉店まで人が途切れず、慌ただしい1日が終わる。
日本人スタッフが驚いた事態。それは「盗み」だった。
客用のトイレからはトイレットペーパー、ペーパーホルダー、ゴミ箱、そして便器までも盗まれていた(便器を街で売る為らしい)
リップクリームが5000本も売れたと喜んでいたら、売れた数と同じ数が盗まれていた。
(それ以降、高価な売り物はガラスケースに入れて販売することになる。)
客だけではなく身内の犯行もあった。オフィスのパソコンまで盗まれた。
ある時ウイスキーの在庫をチェックすると箱が軽い。中身だけ盗まれていた。

売上目標に対して達成33%。しかし、、、

オープン初日の売上計算が午前2時にようやく終わった。
計算すると137万元(約2,200万円)目標の33%という数字だった。
「そんなバカな」と思う日本人達。
しかし、この137万元という数字はとてつもなく大きな数字である事がすぐに思い知らされる。
オープン3日を過ぎると売上は急降下し40~50万元になった。目標の10%~20だ。
日本の商品は高すぎた。
日本の服を最初は5000円で販売。売れないので3000円。それでも売れず最終的に150円にすると売れたという。
値切ってから買うのが常識の中国人はイトーヨーカドーでも値切ろうとするがイトーヨーカドーは値札以下の値段では売らなかった。
食品も大量に売れ残った。悲しいのは廃棄した食品に周辺の住民が群がり持って帰る姿を見る事だった。

トライアンドエラー。出口の見えない暗闇

毎日トライアンドエラーが繰り返される。
朝市で卵の特売をすると500人ものお客が集まった。しかしお客は卵だけを買うと帰ってしまった。
中国人に人気の商品を自由市場で10元で買ってきて、15元で売る事もやった。なりふり構っていられない状況。
日本の味「あんパン」は異常に売れた。行列を作り1元のあんパンを5個も10個も買っていく客。後日、街の露店であんパンが1.5元や2元で転売されているのを見る。
日本人は全員朝の7時~夜12時まで働いていた。
名誉会長の伊藤雅俊が視察した際「苦労しているな。撤退も考えないといけないな」と思った程だった。

オープン後も変わらず続く苦労。
本を読んでいて辛さ、苦しさがとてもリアルに伝わってきました。
こんな状況からどのようにして「最も成功した外資」と呼ばれるまでになっていくのか。
その秘密を次回紹介します。



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