「いらっしゃいませ」が言えない中国人を君ならどう教育する?イトーヨーカドー中国進出ストーリー(開店準備編)

「いらっしゃいませ」が言えない中国人を君ならどう教育する?イトーヨカドー中国進出ストーリー(開店準備編)

僕は上海に行くことが決まってから、中国ビジネスに関する本を何冊か読みました。
その中で一冊、強烈で圧倒された本があります。

2015年2月現在、イトーヨーカドーは北京に7店舗、四川の成都に6店舗あります。
「中国で最も成功した外資企業」と呼ばれているイトーヨーカドーですが、出店時の苦労は想像を絶する凄まじいものでした。
中国ビジネスの大変さと苦労、そして血の滲むような努力が実を結ぶサクセスストーリーは、中国で働くビジネスマンを勇気付けてくれます。
僕はこの本にとても勇気づけられ、何度も読み返しています。
上海や海外で働きたい人にぜひ読んで欲しい一冊なので、内容を抜粋して紹介します。

イトーヨーカドー中国進出ストーリー(開店準備編)

中国初出店の為1997年に10人の日本人が四川の成都に降り立った。
当時の成都の状況はと言うと
・空港のトイレですら汚くてドアが壊れている
・主要道路以外は未舗装。そこを下着同然の格好で人が歩いている
・日本料理屋は1店舗のみ、日本人は27人しかいない。

何が売れるのか?ゴミを漁る日本人

お店に並べる商品を決める為、市場調査を0から始める必要があった。
ライバル店を回って怪しまれながら写真を撮り、住民の家を訪問してリビングからトイレまで全部屋の写真を撮る。
そして、家庭から出されたのゴミ袋を漁った。スーツが汚れる、臭いが付く、恥ずかしいとか言っていられなかった。

「いらっしゃいませ」が言えない中国人

900人のスタッフを採用。
研修初日の挨拶練習にて。
指導員「みんな私に続いて声を出してください。ホワイリンクワンリン(歓迎光臨=いらっしゃいませ)」
会場はシーンとしたまま、何度やっても同じ。
中国は当時、配給制度の名残りから、売る側は「売ってやる」意識だった。「いらっしゃいませ」も「ありがとうございます」も言わないのが常識。
挨拶ができない者、嫌な者が200人以上辞めていった。
日本式を押し付ける日本人に対しての陰口や「日本に帰れ」といった貼り紙までされた。
そして日本人達は「そうだ、ここは中国だ」と気付き、押し付けではなく一緒に考えるスタイルに変更する。
「お店に行って嬉しかった事、嫌な事はどんな事があった?」と聞く。そして「挨拶されると嬉しいでしょう」と話す。
見事に「いらっしゃいませ」を言えるようになった中国人。

オープン前日、レジシステムが動かない。

日本で実績のあるレジシステム(POS)を持ってきたがうまく動かない。
元々バーコード管理するという常識が中国には、メーカーにも店舗にも無い。
バーコードの付け間違いが頻発し、靴下をスキャンするとマフラーが出る、
何日掛かってもうまくできない。オープン日が目前に迫る。
レジシステムが正常に動作しなければレジでお客が混雑し、大パニックになる事が想定された。
「なんでできないんだ、簡単なことだろう」
「必死にやっている。そっちのシステムの問題じゃないのか」
一触即発の空気。泣き出す女性社員。限界を越え「日本に帰ります」と置き手紙を残し、突然日本に帰った者もいた。
オープン前日、どうしても間に合わないと判断した担当者は上司に「オープンを遅らせるしかない」と話す。
ここで上司の言った言葉が素晴らしいです。
「レジが使えないなら電卓で計算したらいい。お釣りはお金をカゴに吊るして渡したらいい。
商売の原点は良い商品をお客様に渡して代金を受け取る事だ。レジシステムはその手段でしかない」

追い詰められていた日本人はみな冷水を浴びせられたようだった。はっと気づかされた。
安堵感いっぱいの表情でお互いを見つめ、目に涙を浮かべた。「方法は何だって良いんだ。できる。大丈夫だ。」
そして、無事にオープンを迎えた。

感想と僕の体験談

いかがでしたか?
ポイントを抜粋して紹介したので、緊迫感や臨場感は当然オリジナル本の比ではありません。

何かを始める時、簡単にはうまくいきません。
僕が2013年に上海に来てPR担当になった時、どうやれば人を集められるのか全くわからなくて、イトーヨーカドーと同じ状態でした。
そして簡単で手軽なインターネットでやろうと考えていた自分がいましたが、結果は出ませんでした。
実際に足を使って現場に行く、人に会いに行くことが大切でした。
しかし、中国語が話せない自分が中国人が集まる場所に営業に行くのはなかなか勇気が出ませんでした。
だけど、この本に勇気をもらい営業に行きました。
企業だけでなく、大学や、イベント・コンクール、資格センター等、いろんな場所に飛び込みました。
行く前は無謀に思えた訪問も、行ってみれば中国人は突然の日本人訪問者を暖かく迎えてくれました。
後から話を聞くと「中国語もできない日本人が1人で来て、勇気があるなと思った。」と話してくれました。
たくさんの仕事の付き合いがそこから始まりました。
中国では日本の常識を持っていては仕事ができません。
逆を言うと常識を壊して仕事ができるのが中国です。



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